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GLP-1受容体作動薬の追加リスク調査を公表 米FDA

    この記事のポイント
    • FDA(米国食品医薬品局)はGLP-1受容体作動薬に関連した新たなリスクについて調査を進めている。
    • 自殺念慮、脱毛、誤嚥の症例が報告されている。
    • 医薬品の添付文書の改訂、または追加調査をFDAは要求している。
    • 2023年にも同薬に関連した腸閉塞の報告を調査しており、そのリスクが認められてオゼンピックの添付文書が後に改訂されている。
    FDA(米国食品医薬品局)は、GLP-1受容体作動薬に関連する危険性の報告を調査している。 同局が1月2日に発表した有害事象報告システム(FAERS)の四半期報告書によると、オゼンピック皮下注およびウゴービ皮下注(一般名:セマグルチド)、マンジャロ皮下注およびゼップバウンド皮下注(一般名:チルゼパチド)などのGLP-1作動薬使用による有害事象として脱毛、誤嚥、自殺念慮の事例を調査しているとのこと。 こうした報告は誤報と判明する可能性もあるが、過去の調査により同局は添付文書改訂、またはこの問題について追加の研究を行うよう求めている。

    日本医師会は、GLP-1受容体作動薬をダイエット目的で使用することに対して繰り返し注意を呼びかけています。しかし、「GLP-1ダイエット」と広告して行う自由診療は後を絶ちません。副作用が発生した場合、ダイエット目的での使用は医薬品副作用被害救済制度の対象外となるリスクがあり、この点には特に注意が必要です。このようなリスク報告が追加されており、GLP-1受容体作動薬の適正使用が一層強く推奨されています。

    また、オンライン診療の普及により適応外の患者による本剤の入手がさらに容易になってきています。本来、医師による経過観察、指導のもと処方されることを前提に医薬品としての承認が下りているものです。医療DXが推進される中、オンライン診療についてさまざまなメリット・デメリットが議論されています。今後、安全確保のための適切な医薬品供給に更なる対策が求められると考えられます。

    【参考文献】

    【糖尿病治療薬等の適応外使用について】日本医師会

    【GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬について】日本イーライリリー

    【オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月)(令和5年3月一部改訂)】厚生労働省

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    medi-up編集部
    実務経験のある薬学部出身者などの医療従事者を中心に構成されており、 専門家の目線で多数の記事を執筆している。数多くの取材経験を通して得たネットワークをもとに、 薬剤師療界の役に立つ情報を発信中。
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