「服薬フォローの義務化で対応に追われている…」「電話がつながらず、患者フォローが思うようにできない」そんな薬局の現場の声が増えています。そこで今、注目されているのがLINE公式アカウントを活用した服薬フォローです。
本記事では、LINEを活用した服薬フォローの仕組みや導入のメリット、実際の運用ポイントをご紹介します。デジタル対応を検討中の薬局や、業務効率化を図りたい方は、ぜひ参考にしてください。
服薬フォローが義務化された背景と課題
2020年の法改正により、薬剤師には服薬期間中のフォローアップが義務化されました。これにより、調剤後も患者さんの服薬状況や体調変化、副作用の有無などを把握し、必要に応じて継続的な支援を行う必要があります。
「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う医療提供体制の確保について(その12)」
出典:厚生労働省
従来は電話や来局時の聞き取りが中心でしたが、
・電話がつながらない
・時間が合わない
・「連絡がしつこい」と感じられる といった課題があり、薬局側の負担となっていました。
そこで注目されているのが、LINE公式アカウントを活用した服薬フォローです。患者にとっても気軽に使え、薬局にとっても効率的な新しいフォロー体制として導入が進んでいます。
なぜ薬局の服薬フォローにLINEが最適なのか?その4つの理由
1.患者が使い慣れているツール
LINEは国内で9,500万人以上が利用しており、高齢者層にも広く浸透しています。新しいアプリのインストールや操作を必要としない点が、患者にとっての導入ハードルを下げています。
2.非同期でやり取りできる
LINEは非同期コミュニケーションのため、薬剤師側も患者側も都合の良いタイミングでやり取りが可能です。これにより、従来の電話対応よりも柔軟な対応が可能となります。
3.メッセージが記録に残る
やり取りが自動的に履歴として残るため、服薬状況や相談内容を正確に把握し、薬歴への転記にも活用できます。
4.飲み忘れ防止機能
リマインドメッセージ機能を活用することで、患者に服薬を促す通知を自動送信できます。これにより、アドヒアランス向上にもつながります。
【実例あり】薬局がLINEで実施している服薬フォローとは?
ここでは、薬局で実際に活用されているLINEを用いた服薬フォローの実例をご紹介します。
1.メッセージでの体調確認
処方後数日経過したタイミングで、体調や副作用の有無を尋ねるメッセージを送信。患者が気軽に返信できることで、早期の情報収集や対応が可能になります。
2.副作用の訴えへの対応
患者から副作用に関する報告があった際、薬剤師がLINEで内容を確認し、必要に応じて医師へ連携したり、対応策を提案できます。
3.飲み忘れ防止のアラート配信
服薬スケジュールに合わせて、決まった時間にリマインド通知を配信。特に慢性疾患患者に有効です。
4.写真による状態確認
発疹や腫れなど、言葉で説明しにくい症状は写真で送ってもらうことで、視覚的に把握しやすくなります。
他社サービスとの違いは?比較して見えてくる強み
現在、LINEを活用した服薬フォローサービスは複数の企業が提供しており、それぞれに異なる機能や価格帯があります。
主な他社サービスと特徴(2025年4月時点)
サービス名 | 月額料金(税込) | 主な機能 | 特徴・備考 |
つながる薬局 (ファーマシフト) |
12,000円 | 処方箋送信 服薬フォロー オンライン服薬指導 健康相談 電子お薬手帳 介護施設連携 |
LINE上で多機能を提供。友だち登録数50万人超。カレンダー式フォローや選択式回答が可能。 |
あなたの調剤薬局 イントロン株式会社 |
2,100円 (スタンダードプラン)429,000円 (メンテナンスフリープラン) |
処方箋受付 健康相談 服薬期間中の自動フォローアップ 服薬情報提供書の自動作成 電子お薬手帳 オンライン服薬指導 |
LINEを活用したオールインワン型。完全自動で服薬フォローが可能。特許取得済み。 |
Pocket Musubi (カケハシ) |
要問い合わせ | 処方内容に応じた自動質問送信 フォローメッセージ 処方箋送信 お薬準備完了通知 電子お薬手帳 オンライン服薬指導 |
薬歴システムと一体化。自動質問とアラート通知で患者フォローを効率化。 |
LINE連携システム (当社サービス) |
1,500円 | 処方内容に応じた自動質問送信 フォローメッセージ 処方箋送信 お薬準備完了通知 オンライン服薬指導 |
LINEを使用したシステムに特化しているため、高齢者でも容易に使える。 また登録の敷居も低いためユーザーの獲得のしやすさが最も高い。 |
Followcare (グッドサイクルシステム) |
1,100円~ | 処方箋送信 服薬フォロー オンライン服薬指導 電子お薬手帳 ビデオ通話 電子決済 |
LINE/SMS連携でアプリ不要。電子薬歴との連携が強み。処方箋の自動印刷にも対応。 |
弊社システム「公式LINE連携システム」の強み
他社と比較して、弊社システムは以下の点に優れています。
・シンプルな導入フロー
本来システムを利用するためにはLINE登録だけでなく、他のシステムとの連携が必要です。そのため必要性と労力を考えて導入に踏み切れないケースがあります。しかし本システムはLINE連携のみ。簡単導入でスムーズに利用可能です。
・高齢者にもやさしいUI
複雑な操作やアプリ導入が不要で、どの年代でも使いやすい設計になっています。使い方もLINEから処方箋の写真を送るだけのため幅広い年齢層の方が利用可能です。
・低コストかつ実用的
導入価格を抑えつつ、必要な機能をコンパクトに網羅。月額1,500円で利用できるため処方箋枚数が1枚増えるだけで元が取れる設計となっています。
・記録管理のしやすさ
LINEのやり取りがそのままフォロー履歴として活用可能です。CSV出力も可能なので、監査の対応もバッチリです。

つまり、「シンプルさ」・「使いやすさ」・「価格のバランス」に優れており、初めてLINEで服薬フォローを導入する薬局にも最適です。
弊社では、薬局のLINE公式アカウントと連携し、簡単かつ確実に服薬フォローを行える支援システム「公式LINE連携システム」を開発・提供しています。また弊社の「公式LINE連携システム」はLINEで処方箋を送る機能もございます。
LINEで処方箋を送る機能については以下の記事からご覧ください。
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→ [スマホで完結!LINEを活用した処方箋送信が薬局にもたらす革新とは?]雑な操作やアプリ導入が不要で、どの年代でも使いやすい設計になっています。
LINE連携システムのFAQ
Q. 高齢の患者でもLINEでのフォローは可能ですか?
A.LINEを使用している高齢者であれば可能です。簡単操作のため、少しでもLINEを使用したことがある方であれば問題なく使用できます。
Q. LINEで服薬フォローをする際の注意点はありますか?
A.患者に適した文章を送ることです。
(例:糖尿病の方に血糖値はどうか?飲み忘れが多い方に飲み忘れないか等)
Q. 個人情報の取り扱いは大丈夫ですか?
A.問題ありません。管理画面は常にパスワードでロックがかかっており、第三者が閲覧できないような仕様になっています。
LINE服薬フォローの導入と運用の流れ
公式アカウントの開設
薬局名義でLINE公式アカウントを開設し、初期設定を行います。テンプレートやチャットボットを活用することで、設定作業も効率化できます。
患者への案内・登録誘導
処方時や会計時に、LINE登録の案内を行い、QRコード付きチラシや案内カードを配布することで登録を促します。
運用ルールの整備
- メッセージ送信のタイミング
- 返信対応のフロー
- テンプレート文の共有 など、社内で運用ルールを統一することで、スムーズな対応が可能になります。
記録の管理・薬歴との連携
やり取りの内容を薬歴に記録する体制を整えることで、フォロー内容を正確に残せます。一部のシステムではPDF形式で出力し、薬歴に添付することも可能です。
LINE服薬フォローのメリットまとめ
薬局側のメリット
・電話対応の手間を削減できる
・記録管理がしやすい
・患者との信頼関係を構築しやすくなる
患者側のメリット
・気軽に相談できる
・飲み忘れ防止につながる
・継続的にフォローされている安心感
LINE活用で広がる薬局サービスの可能性
服薬フォロー以外にも、LINEを使ったサービスは広がっています。たとえば、
・処方箋の事前送信
・来局予約や服薬指導の予約管理
・お知らせ通知や健康情報の配信
など、LINEは薬局と患者をつなぐ多機能なコミュニケーションツールとして活用できます。特に処方箋送信機能は、待ち時間の短縮や業務効率化にもつながるため、導入を進める薬局が増えています。
次回の記事では、LINEを活用した処方箋送信の仕組みと活用方法について詳しくご紹介します。
まとめ
LINEで無理なく続けられる服薬フォロー体制をLINE公式アカウントを活用した服薬フォローは、業務効率化だけでなく、患者との関係構築にも有効な手段です。“デジタルと人のつながり”を両立するツールとして、これからの薬局運営に取り入れてみてはいかがでしょうか。
プレスリリースは⬇️
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000058526.html
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