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日薬×ファルモが発表した「N-Bridge」とは?薬局DXの新基盤と、現場が求める“使える”システムの違い

    薬局DXの新たな流れ「N-Bridge」登場

    2025年10月8日、公益社団法人日本薬剤師会(以下、日薬)と株式会社ファルモが、薬局のデジタル化を支える新たな基盤として「N-Bridge(エヌ・ブリッジ)」および「NB Station(エヌビー・ステーション)」を発表しました。
    全国の薬局をつなぎ、地域医療のデジタルインフラを整備するという大きな構想は、薬局DXの未来に向けた重要な一歩といえるでしょう。

    日本薬剤師会プレスリリースはこちら

    この記事では、N-Bridgeの仕組みとその狙いを整理したうえで、現場で求められている“実用的なDX”とは何かを、当社の「LINE連携システム」との対比を交えて解説します。

    N-Bridgeとは?薬局DXを支える新たなデジタル基盤

    N-Bridgeは、薬局・薬剤師の業務をデジタルで一元管理できる薬局DX基盤サービスです。
    処方箋受付の効率化、情報共有、オンライン服薬指導など、薬局運営に必要なさまざまな機能をパッケージ化しています。

    N-Bridgeの主な特徴

    ・処方箋ポータル連携:複数の処方箋送信サービスからの情報を一元管理

    ・電子お薬手帳との連携:「eお薬手帳3.0」や「ルナルナ」「CARADA」などと連動

    ・オンライン服薬指導機能:患者とのコミュニケーションをオンライン化

    ・採用薬情報共有・医薬品発注:薬局間での情報連携を強化

    さらに、医療機関設置型端末「NB Station」を通じて、処方箋FAX機能や電子処方箋データの送信もデジタル化されます。これにより、薬局が地域医療ネットワークの中でよりスムーズに連携できることを目指しています。

    NB Stationとは?電子処方箋時代の新しい送信端末

    NB Stationは、従来のFAX送信機を代替する処方箋情報送信端末です。
    東邦薬品のFAXシステム技術をベースに開発されており、電子処方箋にも対応。
    これまで紙の処方箋送信にかかっていた管理・通信コストを削減し、医療機関とのやりとりをスムーズにします。

    特に、地域の中小薬局や医療機関でも導入しやすい設計となっており、将来的にはN-Bridgeとの連携によって、「医療機関から薬局へのデータの流れ」を統合管理することが可能になります。

    業界的には大きな前進、しかし「現場目線の課題」も

    N-Bridgeのような大規模なDX基盤の登場は、薬局業界にとって非常に前向きな動きです。
    ただし、現場の薬剤師や患者にとって“本当に使いやすいシステム”になっているかは、今後の課題として残ると考えられます。

    1. 多機能化による複雑さ

    N-Bridgeは多数の外部サービス(楽天ヘルスケア、ルナルナ、CARADA、NOBORIなど)と連携する構想を持っていますが、利用者から見れば**「どのアプリを使えばいいのか」**が分かりにくくなる懸念もあります。
    機能が増えるほど、導入・運用のハードルも上がる傾向があります。

    2. ユーザー体験(UX)の不均一さ

    複数のサービスを横断して動作する仕組みは、どうしても操作感やデザインが統一されにくいという課題を抱えます。
    特に高齢者やスマートフォン操作に不慣れな患者にとっては、「アプリが多すぎて使いづらい」という声が出る可能性があります。

    3. 処方箋枚数の増加とは直接関係しない

    DXの導入は業務効率化にはつながりますが、処方箋枚数の増加=売上向上には直結しません。
    薬局が地域で選ばれるためには、デジタルよりもまず「患者との接点づくり」「リピート促進」が不可欠です。

    LINE連携システムが支持される理由:現場から生まれた“使えるDX”

    当社が提供する「LINE連携システム」は、**「誰でも使えること」**を最優先に設計された、薬局現場のための実用的な仕組みです。

    1. 操作はLINEだけ。アプリ不要の手軽さ

    患者は、薬局の公式LINEに処方箋を送るだけ。
    新たなアプリのダウンロードや会員登録は不要で、スマートフォンが苦手な方でも直感的に利用できます。
    薬局側もLINE通知と同時に電話が自動でかかる仕組みを採用しており、処方箋の見落としを防ぎます。

    2. 薬局の「営業力」を支援する設計

    LINE連携システムの目的は、単なる業務効率化ではなく**「処方箋枚数を増やす支援」**にあります。
    ・ホームページからのLINE誘導
    ・自動返信メッセージによる再来促進
    ・キャンペーン通知による地域リピーターづくり
    といった“攻めの活用”が可能で、薬局自身の営業努力と組み合わせることで確実に成果につなげられます。

    3. 導入即日で効果を実感できる

    クラウド型のN-Bridgeと異なり、LINE連携システムは導入当日から稼働可能。
    システム知識や複雑な設定が不要で、**「明日から使えるDX」**として支持を集めています。

    N-BridgeとLINE連携システムの違いを整理

    比較項目N-Bridge(日本薬剤師会×ファルモ)LINE連携システム(当社)
    主目的全国的な薬局DX基盤の構築現場の利便性・集客支援
    対象薬局・医療機関・関連サービス患者・薬局スタッフ
    操作環境各種アプリ・端末を統合LINEのみで完結
    利点多機能・広域連携・制度対応即導入・高操作性・患者目線
    課題複雑・導入コスト・UXの統一性機能は限定的だが実用的

    まとめ:制度の「N-Bridge」、現場の「LINE連携」

    N-Bridgeは、薬局業界のデジタル化を前進させる非常に意義ある取り組みです。
    一方で、患者・薬剤師双方にとって本当に“使いやすいDX”を実現するには、
    **「制度設計」だけでなく「現場での実装」**が欠かせません。

    私たちのLINE連携システムは、まさにその“現場の声”から生まれたツールです。
    患者にとって使いやすく、薬局にとって成果が見える――。
    N-Bridgeのような国家的DX基盤と、LINEを活用した現場起点のDXが両輪となることで、
    薬局業界全体の未来はより明るくなると私たちは考えています。

    #LINE連携システム


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