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欠席・欠勤が増加?今、子どもから社会人まで広がる感染症の正体

    検査は陰性でも感染は広がる|学級閉鎖や職場での欠勤が増える背景を解説

    最近、幼稚園・保育園や学校で学級閉鎖が相次いでいます。
    しかし、医療機関を受診しても「インフルエンザではありません」と言われるケースは少なくありません。

    「では、いったい何が流行っているのか」
    「ただの風邪でも学級閉鎖になるのか」

    このような疑問を感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。

    実際、現在の学級閉鎖の多くは、インフルエンザだけが原因ではありません。
    インフルエンザに加え、検査では特定されにくい風邪症状や、複数の感染症が同時に広がる「混在流行」が起きていることが背景にあります。

    特に、幼稚園・保育園や小学校では、
    ・マスクの着用が徹底しにくいこと
    ・子ども自身が体調不良をうまく言葉で伝えられないこと
    ・症状が軽いまま登園・登校してしまうこと
    などから、短期間で感染が一気に広がりやすい環境となっています。

    今流行している主な感染症

    代表的なものの一つがライノウイルスです。
    鼻水や咳が中心で、発熱がほとんど見られないことも多く、元気そうに見えるのが特徴です。
    しかし感染力は高く、咳や鼻水が続いている間は無理をせず休養をとることが大切です。

    季節性コロナウイルスも、現在多く見られる感染症です。
    一般的な風邪に似た症状が多く、新型コロナウイルスとは別のウイルスのため、検査では特定されないことがほとんどです。
    症状がある間は自宅で休養し、回復を待ちましょう。

    乳幼児を中心に注意が必要なのがRSウイルスです。
    咳が強く、ゼーゼーとした呼吸や呼吸苦が見られることがあり、症状が落ち着くまで数日から1週間程度の休養が必要になる場合もあります。
    呼吸が苦しそうな場合は早めの受診が重要です。

    また、アデノウイルスは高熱やのどの強い痛み、結膜炎など症状が比較的強く、回復までに時間がかかりやすい感染症です。
    解熱するまでは登園・登校を控え、体調が戻るまでしっかり休ませましょう。

    登園・登校再開の考え方

    これらの感染症では「何日休めばよいか」という明確な基準がないケースも多くあります。
    大切なのは、症状が落ち着き、普段通りの生活ができる状態かどうかです。

    咳や鼻水が強い間、発熱や強いだるさがある場合は無理をせず、十分な休養をとることが、回復を早めるだけでなく周囲への感染拡大を防ぐことにもつながります。

    判断に迷ったときや症状が長引く場合は、早めに医療機関や薬局に相談することで、安心して対応することができます。

                     

    【参照】
    風邪の原因 |くすりと健康の情報局 by第一三共ヘルスケア
    ・感染症情報 |厚生労働省
    ・感染症って何? |丸石製薬株式会社 感染対策コンシェルジュ 

    <記事を書いたライター>
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